ダンデライオン(セイヨウタンポポ)はメディカルハーブとして親しまれており、ダンデライオンティーは人気なハーブティーの1つでもあります。
一方で、「たんぽぽコーヒー」と呼ばれる飲み物を耳にしたこともあるのではないでしょうか。
ダンデライオンティーとたんぽぽコーヒーって、同じもの?違うもの?
どちらもたんぽぽの根から作られる飲み物ですが、焙煎されているか、されていないかという違いがあります!
ダンデライオンティーはたんぽぽの根を乾燥させたものであるのに対し、たんぽぽコーヒーは根を乾燥させた上で焙煎させたものであるという違いがあるんですよ。
今回は、たんぽぽコーヒーとダンデライオンティーの違いについて詳しくご紹介します!
たんぽぽコーヒーとダンデライオンティーの違いとは?
メディカルハーブであるダンデライオン(セイヨウタンポポ)のハーブティーと、たんぽぽコーヒーは同じものなのか?違うものなのか?と悩んだことはありませんか?
たんぽぽコーヒーとダンデライオンティーは、どちらもたんぽぽの根から作られる飲み物である点が共通していますが、実は明確な違いがあるんです。
それは、ダンデライオンティーはたんぽぽの根を乾燥させたものから作られる「ハーブティー」であり、たんぽぽコーヒーは乾燥させたたんぽぽの根を焙煎させたものから作られる「代用コーヒー」であるという点です。
この2つの飲み物の違いについて私も気になったことがあり、ハーブ専門店で店員さんに質問してみたところこのように回答していただきました♪
これから、ダンデライオンティーとたんぽぽコーヒーの特徴についてそれぞれ詳しくご紹介します!
ダンデライオンティーはたんぽぽの根を乾燥させただけ!
ダンデライオンティーは、ダンデライオン(セイヨウタンポポ)の根を乾燥させたものから作られる「ハーブティー」です。
たんぽぽの根を乾燥させるだけと、いたってシンプルな手順で作られますよ。
別名では「たんぽぽ茶」とも呼ばれていますね。
ダンデライオンティーは透き通った薄い茶色をしており、麦茶にも似たような香ばしい風味が特徴です。
ハーブティーの中でも、特にお茶らしい味を持つハーブであると感じています!
余談ですが、ハーブ専門店で店員さんに「普段飲んでいるハーブティーに少しだけダンデライオンを加えると、香ばしい風味がプラスされてお茶っぽい味になる」とアドバイスしてもらったことがありますよ。
花や葉を使うハーブと比べると華やかさには欠けますが、とても飲みやすいハーブティーですよ♪
たんぽぽコーヒーはたんぽぽの根を焙煎させたもの!
たんぽぽコーヒーは、乾燥させたダンデライオン(セイヨウタンポポ)の根を焙煎させたものから作られる「代用コーヒー」です。
ハーブを焙煎して作られる代用コーヒーは、ハーブコーヒーとも呼ばれています。
ハーブコーヒーにはカフェインが含まれないため、カフェインを控えたい・妊娠中であるという場合などにおすすめですよ。
メディカルハーブの世界では「ノンカフェインのヘルシーコーヒー」とも呼ばれています!
たんぽぽコーヒーは、その名の通りコーヒーによく似た黒っぽい色をしており、ハーブティーにはない苦みがあるのが特徴ですよ。
ダンデライオンティーと同様に香ばしさがあるので、ちょっと独特な風味のコーヒーという印象を持ちました!
たんぽぽの根を乾燥させたものである、ダンデライオンティーの茶葉が手元にある場合は、ご自身で焙煎することでたんぽぽコーヒーを作ることができます。
焙煎と聞くとなんだか難しそうな感じがしますが、ご自宅にあるフライパンなどで乾煎りするだけで簡単に焙煎することができますよ。
乾煎りする時間の長さによって、風味が変わるのが面白いですよ♪ぜひ一度お試しください!
実は商品によって定義が異なることもある!?
一般的には、ダンデライオンティー(たんぽぽ茶)はたんぽぽの根を乾燥させたものであり、たんぽぽコーヒーは根を乾燥させた上で焙煎させたものであるという違いがあります。
でも「たんぽぽ茶」という名前の商品を買って飲んでみたら、コーヒーに似た味がしたことがあるよ。一体どうして!?
先ほどご紹介したのはあくまでも一般的な違いであり、商品ごとにダンデライオンティーとたんぽぽコーヒーの定義が異なることもあるので注意しましょう。
例えば「ダンデライオンティー」や「たんぽぽ茶」の名前で売られている商品の中には、たんぽぽの根を焙煎させてたんぽぽコーヒーのような味わいに仕上げたものもあります。
反対に「たんぽぽコーヒー」の名前で売られている商品の中には、たんぽぽの根を焙煎せずにお茶のような味わいに仕上げたものもあります。
このようにメーカーごとに、ダンデライオンティーとたんぽぽコーヒーの違いに関する捉え方が異なることがあるので注意しましょう。
お茶っぽい味を楽しみたいときはたんぽぽの根が焙煎されていない商品を、コーヒーっぽい味を楽しみたいときはたんぽぽの根が焙煎された商品を選ぶと良いですよ。
ダンデライオンティーはたんぽぽの根を乾燥させたものであり、たんぽぽコーヒーは乾燥させた根を焙煎させたものであるという違いがありますよ♪
たんぽぽコーヒーとダンデライオンティーの効能は同じ!
たんぽぽコーヒーとダンデライオンティーは、ダンデライオン(セイヨウタンポポ)の根から作られるという共通点があり、効能に違いはありません。
たんぽぽの根のみが使われた、シンプルなたんぽぽコーヒーやダンデライオンティーなら効能は同じですよ。
ただしチコリや大麦など、たんぽぽの根以外のハーブが含まれる場合はこの限りではありませんので注意しましょう。
気になる場合は、原材料名を確認してみてくださいね。
たんぽぽコーヒーやダンデライオンティーには、以下のような効能がありますよ。
これから、たんぽぽの根の効能について詳しくご紹介します!
肝臓の働きを高める(強肝作用)
たんぽぽの根には「強肝作用」という、肝臓の働きを高める作用があります。
肝臓には、主に以下の3つの働きがありますよ。
- 胆汁を分泌する
- 身体に入った毒を分解する
- 栄養を貯める・吸収しやすい形に変化させる
胆汁とは脂肪を分解するために必要な消化液のことで、肝臓で作り出されます。
強肝作用を持つたんぽぽの根は、胆汁の分泌を助けてくれますよ。
また、肝臓にはアルコールやニコチンなど身体にとって毒とみなされるものを分解する働きもあります。
普段からお酒やたばこをたしなんでいて肝臓の健康が気になるという場合には、日常的にたんぽぽコーヒーやダンデライオンティーを飲むと良いでしょう。
また、肝臓の働きが悪くなると疲れを感じやすくなったり、むくみやすくなったりすることがあります。
「最近、身体がだるくて疲れが取れない…。」「なんだか身体がむくんでいる気がする…。」
たんぽぽの根は、このようなお悩みをお持ちの場合にもおすすめのハーブですよ。
ただし症状が気になる場合は、早めにお医者さんに相談してくださいね!
胆汁の排出を助ける(利胆作用)
肝臓で分泌された胆汁は、胆のうに溜められたのちに十二指腸へと排出されます。
たんぽぽの根には、胆汁の排出を助ける作用である「利胆作用」がありますよ。
胆汁には、脂肪を分解して腸から吸収しやすくする役割があります。
胆汁の流れを良くしたいときには、利胆作用があるたんぽぽコーヒーやダンデライオンティーを飲むのがおすすめです。
私は、うっかり脂質を多くとってしまったときに飲んでいます!継続して飲むのが良いですね。
母乳の分泌を助ける(催乳作用)
たんぽぽコーヒーはカフェインを含まないため、妊娠中・授乳中の方が代用コーヒーとして飲むことが多いですよね。
実はたんぽぽの根は、授乳中の方にこそおすすめなハーブなんですよ。
なぜなら、たんぽぽの根には「催乳作用」という母乳の分泌を助ける作用があるからです!
たんぽぽコーヒーやダンデライオンティーを飲むことで健康な身体づくりをすることができるため、母乳で子育てをしたいママさんにはおすすめですよ。
自然に近いお通じをもたらす(緩下作用)
たんぽぽの根には、自然に近いお通じをもたらす「緩下作用」もあります。
イヌリンと呼ばれる食物繊維が多く含まれるため、お通じにお悩みの場合におすすめですよ。
便秘薬や下剤とは異なり、自然な感じですっきりさせることができます。
作用が穏やかなのでゆるくなりすぎる心配もなく、安心してお飲みいただけますよ。
おなかの調子が気になるときにぜひ、たんぽぽコーヒーやダンデライオンティーを飲んでみてくださいね。
たんぽぽコーヒーやダンデライオンティーには、強肝作用・利胆作用・催乳作用・緩下作用がありますよ。
たんぽぽコーヒーとダンデライオンティーの淹れ方をご紹介!
たんぽぽコーヒーやダンデライオンティーを飲んでみたいけれど、淹れ方がわからない…。手順が難しかったら嫌だなぁ。
ティーバッグならお湯を注ぐだけで完成します。たんぽぽコーヒーはドリップすることによって、よりおいしくいただくことができますよ。
これから、たんぽぽコーヒーやダンデライオンティーの淹れ方をご紹介します!
たんぽぽコーヒーの淹れ方(ティーバッグ)
手軽にたんぽぽコーヒーを楽しみたい場合は、ティーバッグタイプのものを購入して飲むのがおすすめです。
ティーバッグでたんぽぽコーヒーを淹れるときは、以下のものを用意しましょう。
お湯は、お手持ちのティーバッグに記載された量を用意しましょう。
温度が高いお湯ほど成分を抽出しやすいので、ぬるま湯ではなく熱いお湯を注ぐようにしてください。
また、コーヒー1杯分を注げるくらいの大きさのマグカップがあると良いですね。
ティーカップよりもマグカップのほうが、コーヒーっぽく飲めるような気がします♪
たんぽぽコーヒーの淹れ方は、以下の通りです。
ティーバッグの紅茶を飲むときと、ほとんど同じ手順ですね。
抽出時間はあくまで目安ですので、お手持ちのティーバッグに記載された時間を守りましょう。
お好みの濃さになるように、お湯の量や時間を調整してみても良いですね。
たんぽぽコーヒーの淹れ方(ドリップ)
より本格的に楽しみたい場合は、ドリップで淹れるのも良いですね。
普段からドリップコーヒーを淹れている場合は、たんぽぽコーヒーも同じやり方で楽しむことができますよ。
ドリップに必要なものが揃っていない!という場合は、100均にあるもので簡単に挑戦することができるのでぜひお試しください。
今回は、簡単に試せるドリップたんぽぽコーヒーの淹れ方をご紹介します!
ドリップでたんぽぽコーヒーを淹れるときは、以下のものを用意しましょう。
たんぽぽコーヒーがお好みの濃さになるように、お湯の量は調整してみてくださいね。
たっぷり飲みたい!という場合は、たんぽぽコーヒーやお湯の量を倍にして作ると良いでしょう。
ドリッパーやコーヒーフィルターをお持ちでない場合は、100均で手に入れることができますよ。
たんぽぽコーヒーの淹れ方は、以下の通りです。
お湯を注ぐときのポイントは、お湯をいっきに注ぐのではなく少しずつ注ぐということです。
お湯を細めにして円を描くような感じで、粉全体が均一に湿るようにお湯を注ぎましょう。
たんぽぽコーヒーがドリッパーからポタポタと落ちてきたら、お湯を注ぐのを一度やめます。
30秒ほど経ったら、同じようにもう一度お湯を注ぎましょう。
2~3回に分けてお湯を注いだら、ドリップたんぽぽコーヒーの完成です!
ティーバッグの場合と比較すると、さらにコーヒーらしい味わいになるのでぜひお試しください。
ダンデライオンティーの淹れ方
たんぽぽの根を焙煎せずただ乾燥させただけのものは、ダンデライオンティー(たんぽぽ茶)として楽しむことができます。
ティーバッグに入ったダンデライオンは、先ほどご紹介した「たんぽぽコーヒーの淹れ方(ティーバッグ)」と同じ手順で淹れることができるので、参考にしてみてくださいね。
今回は、ハーブ専門店などで売られているダンデライオンのドライハーブを用いてティーを淹れる方法をご紹介します!
ダンデライオンティーを淹れるときは、以下のものを用意しましょう。
フタ付きのティーポットを使うことで、ダンデライオンが持つ風味が飛んでいくのを防ぐことができますよ。
ティーポットに茶こしが付いている場合は、別途用意する必要はありません。
ダンデライオンティーの淹れ方は、以下の通りです。
苦みやえぐみを抑えるために、お湯は沸騰してから少し置いたものを使用しましょう。
ダンデライオンは根を使用するハーブですので、葉や花のハーブよりも抽出に時間がかかります。
そのため、お湯を注いでから5分ほど待ってからいただくのが良いでしょう。
ドライハーブティーの詳細な作り方を知りたい場合は、こちらの記事も参考にしてみてください!
たんぽぽコーヒーやダンデライオンティーは、ティーバッグを用いて手軽に淹れることができます。
本格的にたんぽぽコーヒーを楽しみたい場合は、ドリップで淹れてみるのもおすすめですよ。
まとめ
- ダンデライオンティーはたんぽぽの根を乾燥させたものであり、たんぽぽコーヒーは乾燥させた根を焙煎させたものである
- たんぽぽコーヒーやダンデライオンティーには、強肝作用・利胆作用・催乳作用・緩下作用がある
- ティーバッグを用いて手軽に淹れることもできるし、ドリップで本格的に楽しむこともできる
今回は、たんぽぽコーヒーとダンデライオンティーの違いや淹れ方、たんぽぽの根の効能についてご紹介しました。
味わいが異なる二つの飲み物ですが、どちらも同じたんぽぽの根から作られているというのは驚きでしたね。
ノンカフェインで安心してお飲みいただけますので、ご自身の状況や体調に合わせて飲んでみてくださいね♪