ミントを育てていると、葉に白い斑点が現れることがあります。
綺麗な緑色の葉っぱに白い斑点ができると、これは一体なんなんだろう?と心配になりますよね。
ミントにできる白い斑点は、うどんこ病やハダニなどの害虫の影響が考えられます。
うどんこ病を発病したミントの葉には、うどん粉のような白いカビが発生します。
また、ミントの葉がハダニに吸われるとその部分の色素が抜け、白い斑点に見えることがありますよ。
うどんこ病や害虫には薬剤の散布がおすすめです。適切に対処することで被害を少なくすることができますよ。
これから、ミントにできる白い斑点の原因や対処法についてご紹介します!
ミントに白い斑点ができる病気「うどんこ病」
ミントの葉に白い斑点ができているよ。よく見たら粉が付いているようにも見えるけど、これって何?
うどん粉をまぶしたように見える「うどんこ病」にかかっている可能性があります。
これから、うどんこ病とはどんな病気か?や対処法について解説します!
うどんこ病とはどんな病気?
うどんこ病とは、ミントの葉の表面に真っ白な糸状菌と呼ばれるカビの一種が発生する病気です。
白い斑点状のカビがうどん粉のように見えることから「うどんこ病」と呼ばれていますよ。
葉の表面に現れた白いカビは、ミントの葉に菌を入り込ませて栄養を奪っていくため早期発見が重要です。
また、白いカビの胞子は風に乗って飛んでいくため、ミントがうどんこ病を発病すると周りの株へとどんどん伝染してしまう可能性があります。
白い斑点が広がっていきミントの葉全体が真っ白く覆われると、光合成をうまく行えなくなり収穫量の減少につながることもありますよ。
せっかく育てたミントの収穫量が減ってしまったら、悲しいですよね…。
放置していると被害が大きくなり、健康だったはずのミントの葉まで弱ってしまったり最悪の場合ミントの株全体が枯れてしまったりすることもあるので注意が必要ですね。
うどんこ病を発病する条件
うどんこ病は春から秋にかけて発病しやすく、5~10月の涼しく湿度が低い時期は注意が必要です。
逆に、雨が続くような時期や、夏場の気温が高い時期は比較的うどんこ病を発病しにくいですよ。
日当たりや風通しが悪い条件ではうどんこ病を発病しやすいので、ミントの葉が生い茂りすぎないように気を付けたいですね。
また、窒素分の多い肥料を与えすぎた場合にもうどんこ病を発病しやすいです。
窒素はミントをはじめ植物が育つために必要な成分ですが、与えすぎるとかえって植物が弱々しくなってしまうことがあり病気にかかりやすくなりますよ。
うどんこ病の対処法
うどんこ病を発病して白い斑点ができてしまったミントの葉は、元には戻りません。
そのため、一度うどんこ病を発病したミントの葉は剪定をする必要がありますよ。
剪定をするときは、周りにある健康な葉に白いカビの胞子が飛び散らないように注意する必要があります。
ミントを鉢植えで育てている場合は、他に育てている植物と距離を取って剪定するのが安全ですよ。
でも、せっかく大きくなったミントを剪定しちゃうのはもったいないなぁ~
ミントは生育旺盛なので、新芽があればまたすぐに育ってくれますよ!
うどんこ病を発病したミントの葉には薬剤を散布するのも効果的です。
おすすめの薬剤に関しては後ほどご紹介するので、参考にしてみてください♪
また、うどんこ病を予防するためには、日当たりや風通しがよくなるようにミントの株と株の間隔をあけて植えるのもおすすめです。
株と株の間は30cmくらいあいていると安心ですね。葉が生い茂りすぎないよう、こまめに収穫するのも大事ですよ♪
ミントの白い斑点は害虫「ハダニ」が吸った跡!
ミントに白い斑点ができるもう1つの原因として、ハダニなどの害虫の影響が考えられます。
ハダニにミントの葉が吸われると、吸われた部分の色素が抜けて白い斑点が現れたように見えますよ。
これから、ミントにハダニがつくとどうなるか?や対処法について解説します!
ミントにハダニがつくとどうなる?
ハダニはミントの葉の裏側に付くことが多い害虫で、ミントから栄養を吸う習性があります。
ミントの葉がハダニに吸われた部分は緑色の色素が抜けるため、ポツポツと白い斑点ができたように見えますよ。
ミントって、虫が嫌がる香りを持つハーブなんじゃないの?
全ての虫が嫌がる香りというわけではありません。ハダニは、ミントの香りが全く気にならないようですね…。
ミントの葉から栄養を奪うハダニが大量発生すると、ミントが弱ってしまいますので早めに取り除かなければなりません。
ハダニの被害を放置するとミントの葉からどんどん緑色の色素が失われていき、光合成がうまくできなくなることもあるので注意が必要ですね。
ただし、ハダニは体長0.2~0.3mmと非常に小さいため発生初期の段階では見つけることが難しい場合もあります。
ハダニの数が多くなるとクモのように巣が作られます。
巣が作られる段階ではミントの葉に卵が産み落とされている可能性もあるので、しっかりと駆除する必要がありますよ。
主にハダニはミントの葉の裏についていることが多く、葉と葉が重なっている部分などにいることもあるので白い斑点ができたら要チェックです!
ハダニが発生しやすい条件
ハダニは気温が高く湿度の低い場所を好み、3~10月の暖かい時期に発生します。
また、日当たりや風通しが悪い条件でもハダニは発生しやすいです。
つまり、雨が当たらない場所や草が生い茂っている場所ではハダニが発生することが多いと言えますね。
ハダニは風に乗って飛んでくるため、近くでハダニが繁殖している場所があればそこから被害が広がってくる可能性もありますよ。
温室や室内のような閉ざされた空間では、ハダニの逃げ場がなく被害が大きくなることも考えられます。
また、うどんこ病と同じく肥料の与えすぎなどでミントが弱々しくなると病気にかかりやすくなってしまいます。
ハダニへの対処法
ハダニによって白い斑点が付いた葉は元には戻らないため、バッサリと剪定してしまいましょう。
ミントの葉の裏を見てハダニがいれば、葉をティッシュでしごくようにしてよく拭き取ったりテープをくっつけて捕らえるのも効果的ですね。
剪定・捕殺後は、今後ハダニの被害に遭いにくくするために日当たりや風通しの良い場所にミントを移すと良いでしょう。
また、ハダニは水に弱いためホースや霧吹きで水を吹きかけると退治することができます。
ミントの葉の裏までしっかりと水をかけると良いですよ。
水ではなく薬剤を散布するのも効果的ですね。おすすめの薬剤については後ほどご紹介します!
夏場はミントに寒冷紗(かんれいしゃ)や防虫ネットをかけて、直射日光を遮るのも良いですね。
株全体の温度が下がり、ハダニがつきにくくなりますよ。
ミントの白い斑点におすすめな薬剤
ミントがうどんこ病や害虫の被害に遭って白い斑点ができると、剪定するだけでは根絶が難しい…ということもありますよね。
そんなときは、ミントに薬剤を散布するのが効果的ですよ。
今回おすすめする薬剤は、次の4つです!
いずれも通販やホームセンターなどで購入できますよ。これからミントの白い斑点におすすめの薬剤をご紹介します!
ベニカマイルドスプレー
ベニカマイルドスプレーは食品成分から作られた殺虫殺菌剤で、うどんこ病菌や害虫の退治をすることができます。
化学物質に頼らないオーガニック栽培(有機JAS規格)でも使える安全なスプレー剤で、ミントをはじめとするハーブや野菜に使えますよ。
スプレータイプで薄めずに散布することができるのが、手軽で嬉しいですね。
薬剤特有の匂いもなく使いやすいスプレーですよ。
また、ベニカマイルドスプレーは収穫の前日まで使うことができ、使用回数に制限がないので使いやすいですよ。
ただし害虫の卵には効果がないので、卵を見つけたらティッシュやテープで捕殺してからスプレーを散布するのが良いでしょう。
ピュアベニカ
より安心して使えるスプレー剤を探しているなら、食品100%のピュアベニカがおすすめですよ。
食酢を使って作られているため、お酢特有のツンとした香りがあるのが特徴です。
食品100%ですので、他の薬剤とは異なり食べる直前まで何回でも使うことができますよ。
ピュアベニカはハダニなどの害虫の予防・退治、うどんこ病の予防をすることができます。
ただし、うどんこ病が発病してからでは効果がなく、あくまでも予防として使うべきであることには気を付けましょう。
私はハーブを育てはじめたころにピュアベニカを買いましたが、発病後には効果がないことをしばらく知りませんでした…。
うどんこ病の予防も治療もしたいなら、ピュアベニカよりもベニカマイルドスプレーのほうがおすすめです。
「病気の予防のために頻繁に使うものは、口に入っても大丈夫なもののほうが安心…」という場合はピュアベニカを選びましょう♪
アーリーセーフ
天然由来成分の殺虫殺菌剤であるアーリーセーフも、うどんこ病菌や害虫の退治におすすめです。
ベニカマイルドスプレーと同じく、オーガニック栽培(有機JAS規格)で使用できる安全な薬剤ですよ。
アーリーセーフはスプレータイプではなく、自分で薄めて使う必要があります。計量はキャップを使って簡単に行えますよ。
ミントの白い斑点には、アーリーセーフをを水で300~600倍に薄めたものをスプレーボトルなどに入れて使います。
自分で薄める手間はかかりますが、元々希釈してあるスプレータイプの薬剤よりもコスパが良いですよ。
ご自宅で野菜やハーブを多く育てていて、頻繁に使う機会があるならアーリーセーフがおすすめです!
匂いもなく収穫の前日まで何回でも使えるので、使いやすいですよ。
カリグリーン
ミントがうどんこ病を発病したら、カリグリーンを使って治療するのも効果的です。
害虫の退治やうどんこ病の予防をすることはできませんが、うどんこ病を発病した後には優れた治療効果を発揮しますよ。
また、暑さや寒さに対する抵抗力をつける作用のある「カリ肥料」としての役割もあるのが嬉しいですね。
カリグリーンも、先ほどご紹介した薬剤と同様にオーガニック栽培(有機JAS規格)で使用できるものですよ。
ミントに与えるときは、粉末状のカリグリーンを水で800~1000倍に薄め、スプレーボトルなどに入れて散布しましょう。
安定して薬剤の効果を発揮させるために添加する補助剤である「展着剤」を混ぜるとより効果的ですよ。
カリグリーンは収穫の前日まで何回でも使うことができます。
まとめ
- ミントの白い斑点は、葉の表面に真っ白いカビが発生する「うどんこ病」の可能性がある
- もう一つの可能性としてハダニなどの害虫に吸われた跡が白い斑点に見えていることも考えられる
- ベニカマイルドスプレーやアーリーセーフでうどんこ病菌や害虫を退治できる
今回はミントに付いた白い斑点は何なのか?についてや対処法についてご紹介しました。
もし育てているミントに白い斑点が付いても、焦る必要はありません。
ミントはよく育つハーブなので、白い斑点が付いた葉はばっさりと剪定して新しい葉が生えてくるのを待ちましょう♪
この記事が、ミントを育てるあなたの助けになれていたら嬉しいです!