ハーブの中には、レモンの香りがする種類がいくつかあるのをご存じですか?
私はハーブを勉強したての頃に、名前の頭に「レモン」と付くハーブがたくさんあることを知っておどろいた記憶があります。
レモンの香りがするハーブの種類は、例えば、レモングラスやレモンバーム、レモンバーベナなどが挙げられます。
これらのハーブはレモンによく似た香りを持つという共通点がありますが、実は全く別の種類のハーブであり、それぞれに異なる特徴があるんですよ。
今回は、レモンの香りがするハーブの種類をご紹介します。
お気に入りのハーブを見つけて、いい香りでリフレッシュしてみましょう♪
レモンの香りがするハーブの種類をご紹介
ハーブの中には、レモンに似た香りを持つ種類がいくつかあります。
代表的なものとしては、次の種類が挙げられますよ。
どれもレモンに似た香りを持つという点では共通しているのですが、それぞれ全く異なる植物で、それぞれに特徴があるんですよ。
これから、レモンの香りを持つハーブについて詳しくご紹介します!
レモングラス
レモングラスはイネ科の多年草で、エスニック料理の材料に使われることで有名なハーブです。
ススキによく似た平たく細長い葉っぱを持ち、レモンに似た香りとほのかな干し草の香りがするのが特徴です。茎や葉を切ると、切り口からレモンの香りが漂いますよ。
爽やかな香りはトムヤムクンなどのタイ料理や、肉・魚料理の臭み消し、ハーブティーに使われています。精油としての利用も人気ですね。
レモングラスの効果としては、胃の働きを助けたり、心身をリフレッシュさせたりする効果などが挙げられます。
私は、作業の途中でリフレッシュしたいときや、つい食べ過ぎてしまったときなどにレモングラスのハーブティーを飲んでいます!
気分をリフレッシュしたいときには、レモングラスの精油でアロマテラピーを楽しんでも良いですね。
レモングラスの精油には虫除けの効果もあり、防虫剤に利用されることもあります。精油を用いて、ご自身で虫除けスプレーを作ることもできますよ!
また、レモングラスは暑い熱帯地域が原産地のため寒さには弱いのですが、地植えにするとぐんぐん育つためご家庭で育てやすいハーブですよ。
収穫できる量が多く、使い道もたくさんあるので家庭菜園におすすめなハーブの一つです!
レモンバーム
レモンバームはシソ科の多年草で、「メリッサ」という別名でも親しまれているハーブです。
葉っぱの形は同じシソ科のミントによく似ており、丸くてかわいらしい形をしていますよ。
レモンに似た穏やかな香りがあり、葉に軽く触れると香りを感じることができます。
レモンバームは特にハーブティーに用いられることが多いハーブです。他にもデザートの飾り付けや、料理の香り付け、スキンケアなどにも使われますよ。
さまざまな使い道があるレモンバームですが、油分がとても少ないため精油はあまり多くは出回っていません。
レモンバームの精油は、希少で高価なんですね…!
偽物もたくさん出回っているため、レモンバームの精油を手に入れる際は注意するようにしましょう。
レモンバームの効果としては、心を落ち着かせたり、消化を促したりする効果などが挙げられます。
不安やいらだちがあって眠れないときには、レモンバームのハーブティーを飲んでリラックスしましょう♪
また、レモンバームは暑さや寒さに強く繁殖力が旺盛なため、簡単にご家庭で育てることができます。初心者さんが初めて育てるハーブとしてもおすすめですよ。
レモンバーベナ
レモンバーベナはクマツヅラ科の落葉低木で、フランスでは「ベルベーヌ」という名前で親しまれているハーブです。
フランスでは食後によくレモンバーベナティーが飲まれており、カフェの定番メニューになっているそうですよ。
レモンバーベナは先のとがった細長い葉っぱを持ち、葉っぱに軽く触れるとさわやかなレモンの香りがするのが特徴です。特に、若葉の頃は香りが強いです。
和名では香水木(コウスイボク)と呼ばれており、香水に用いられるほど香りが良いんですよ。
レモンバーベナはハーブティーにはもちろん、料理やお菓子の香り付けにも使うことができますよ。
いい香りがするハーブなので精油も使ってみたいところですが、レモンバームと同様に高価なので気軽に手に入れにくいのが難点です…。
レモンバーベナの効果としては、心身をリラックスさせたり、消化を促したりする効果が挙げられます。レモンバームと似た部分がありますね。
効果を得たい場合は、レモンバーベナティーを飲んでみることをおすすめします!
私はレモンの香りがするハーブの中でも、レモンバーベナのハーブティーが一番お気に入りです♪レモンのような酸味はなく、ほんのり甘みがあって飲みやすいですよ。
また、レモンバーベナはとても丈夫なので手がかからず、ご自宅でも育てやすいハーブの一つです。寒さには弱いので、冬は室内に移動させると良いでしょう。
収穫できる量は少ないのですが、ご自宅で育てると、気軽に食後のレモンバーベナティーを楽しめそうですね♪
レモンマートル
レモンマートルはフトモモ科の常緑低木で、「レモンよりもレモンらしい香りがする」と言われるハーブです。
レモンよりレモンらしいって、どういうこと?!
レモンの香りの正体である「シトラール」と呼ばれる香り成分を、レモンの約10倍以上含んでいるので強い香りがするんですよ。
シトラールという香り成分については、この後で詳しくご紹介しますね。
レモンマートルは光沢のある葉っぱと小さなクリーム色のお花が特徴です。
お庭に植えると、かわいらしいお花に癒されること間違いなしです♪
使い方としては他のハーブと同様、ハーブティーや料理の香り付けなどがありますよ。
香りを楽しみたい場合には、手頃な価格で手に入る精油も良いですね。
レモングラスよりも雑味のない、さっぱりとしたレモンの香りを楽しむことができますよ。
レモンマートルには心身をリラックスさせる効果や抗菌作用があるため、効果を得たい場合はハーブティーを飲んだり精油を利用したりするのがおすすめです。
また、レモンマートルは乾燥や暑さに強いため育てやすく、地植えでも鉢植えでも育てることができますよ。ただしレモンバーベナと同様に寒さには弱いので、寒さ対策は必須です。
レモンマートルは、レモンの香りが大好き!というあなたにおすすめなハーブですよ。
レモンタイム
レモンタイムはシソ科の多年草で、タイムのすがすがしさとレモンのさわやかさが合わさったような香りを持つハーブです。
タイム(コモンタイム)と言えばつぶつぶとした小さな葉っぱが特徴的ですが、レモンタイムは比較的葉っぱが大きく丸みを帯びています。
レモンタイムはコモンタイムと同様に肉・魚料理の香り付けや臭み消し、ハーブティーなどに用いることができますよ。
料理にタイムとレモンの両方の香りを使いたい!というときには、レモンタイムを使うと良いでしょう。
効果としては、気分をすっきりさせたり、集中力を高めたりする効果があります。抗菌作用があることでも知られていますね。
また、レモンタイムは暑さにも寒さにも強いため、初心者さんでも育てやすいハーブの一つです。
レモンの香りがする他のハーブよりも料理に取り入れやすいため、料理によくハーブを使うという場合にはレモンタイムを育ててみるのがおすすめですよ。
レモンユーカリ
レモンユーカリはフトモモ科の常緑高木で、コアラが食べることで有名な「ユーカリ」の仲間のハーブです。
ユーカリの葉っぱは丸い形をしていますが、レモンユーカリの葉っぱはとがった形をしています。葉っぱに触れるとレモンの香りがふわっと広がりますよ。
レモンユーカリは主に精油に用いられています。
「ユーカリ・シトリオドラ」とも呼ばれ、さわやかなレモンの香りの中にユーカリらしいグリーンな香りが感じられますよ。レモンと山椒が合わさったような香りと表現されることもありますね。
虫が嫌う香りのため、虫除けスプレーなどに応用することもできます。
料理やハーブティーに用いられることは多くないですが、精油の人気は高いイメージです♪
レモンユーカリの精油は、虫刺されや筋肉痛・神経痛などのケアに用いることができます。
レモンの香りがする他のハーブと同様に、心身をリラックスさせる効果もあるため、心を落ち着かせたい時にはレモンユーカリの香りをかぎたいですね。
また、レモンユーカリは地植えにすると数メートルまで生長するためお手入れが大変になりますが、鉢植えだと大きさを制限しながら育てることができますよ。
今回はレモンの香りがするハーブとして、レモングラス、レモンバーム、レモンバーベナ、レモンマートル、レモンタイム、レモンユーカリをご紹介しました。
この他にも、レモンゼラニウム、レモンバジル、レモンティーツリーなど、レモンの香りがするハーブの種類はたくさんあります。
お気に入りのハーブを見つけて、生活に取り入れてみてくださいね♪
レモンの香りがするハーブにはシトラールが含まれる!
レモンの香りがするハーブには、レモングラス、レモンバーム、レモンバーベナなどさまざまな種類があることをご紹介しました。
それぞれ全く異なる科に属するハーブなのに、共通してレモンの香りがするというのは不思議なことですよね。
レモンの香りがするハーブには共通して、「シトラール」と呼ばれる香り成分が含まれています。
シトラールが、レモンの香りの正体なんですね。
シトラールには心身をリラックス・リフレッシュさせる効果があり、この特徴はレモンの香りがする全てのハーブに共通しています。
心を落ち着かせたいときや集中力を高めたいときには、シトラールが含まれるハーブの香りをかぐのが良さそうですね♪
また、シトラールは虫が嫌う香りとしても知られているため、虫除けとしても効果を発揮します。
シトラールを含むハーブを育てたり、精油を用いた虫除けスプレーを手作りしたりすることで安全に虫除けをすることができますよ。
レモンの香りがするハーブには、リラックス効果や虫除け効果を持つ「シトラール」という香り成分が含まれていますよ♪
レモンの香りがするハーブの使い方をご紹介
レモンのさわやかな香りを生活に取り入れることができたら、幸せな気分で過ごせそうですよね。
レモンの香りがするハーブの使い方としては、次の方法がありますよ。
どれも簡単に始められるものばかりですので、ぜひ参考にしてみてください!
ハーブティーを作る
レモンの香りがするハーブが手に入ったら、まずはハーブティーにして楽しんでみましょう。
私がハーブティーにおすすめするのは、次の5つのハーブです!
どれもレモンに似た香りがするという点では共通しているのですが、ハーブティーにしたときの味わいはそれぞれ全然違うんですよ。
味の違いを確かめるために、まずはシングル(1種類のハーブ)のハーブティーを飲んでみることをおすすめします!
シングルでは味が苦手で飲みにくいと感じたら、複数のハーブをブレンドして飲むと良いでしょう。
レモンの香りがするハーブ同士は、香りの相性が良いのでブレンドしやすいですよ。他の、お好きなハーブとブレンドしてみても良いですね。
私は、レモンの香りがするハーブ×ミントの組み合わせが好きです♪シャキッとして、目が覚める感じがします。
レモングラス、レモンバーム、レモンバーベナ、レモンマートルは、生活の木やenherbなどハーブティー専門店で手に入れることができます。
レモンタイムはハーブティーとしてはあまり出回っていませんが、ホームセンターや園芸店では苗が売られていることが多いです。
ご自宅でハーブを育てて収穫して、ハーブティーを作ってみるのも楽しいですよ♪
ハーブティーの作り方は以下の記事で詳しく紹介していますので、参考にしてみてください!
ハーブウォーター・ハーブ炭酸水を作る
レモンの香りがするハーブで、レモン水のような風味のハーブウォーターやハーブ炭酸水を作ることができます。
私がハーブウォーターにおすすめするのは、次の5つのハーブです!
ハーブウォーターは、ハーブを入れたボトルにお水を注ぐだけで簡単に作ることができます。
お水の代わりに炭酸水を使っても良いですね。使うハーブは、フレッシュハーブ(生のまま)がおすすめですよ。
これから、ハーブウォーター・ハーブ炭酸水の作り方をご紹介します!
使うハーブの種類は、レモン系ハーブ以外だとミントやローズマリーもおすすめです。
レモンやライムを加えると、酸味のあるドリンクに仕上がっておいしいですよ♪
フレッシュハーブが手に入ったときや、ハーブティー以外の楽しみ方をしてみたいときにぜひお試しください!
料理に使う
レモンの香りがするハーブは、さわやかな香りを活かして料理に利用することができます。
私が料理におすすめするのは、次の2つのハーブです!
レモングラスはエスニック料理との相性が良く、トムヤムクンやグリーンカレーなどに使うことができますよ。
料理にレモングラスを使ってみたい!という場合は、まずはGABANやS&Bから発売されている小さなスパイスボトルを購入してみましょう。スーパーで手軽に手に入れることができますよ。
本格的にエスニック料理を作るようになったら、業務スーパーやスパイス専門店で大容量のものを購入しても良いですね。
ご自宅でレモングラスを育てる場合は、生のまま使うことでフレッシュな香りを楽しむことができます。乾燥させても、生の場合と同じように使うことができますよ。
また、レモンタイムはコモンタイムと同様に、肉・魚料理の香り付けや臭み消しに利用するのがおすすめです。
スープなどの煮込み料理や香草焼き、ムニエルなどに添えるだけで、簡単にさわやかな香りを料理に移すことができますよ。
レモンタイムはスーパーなどではあまり売られていないため、使ってみたい場合は苗から育ててみるのが良いでしょう。
ホームセンターや園芸店で手に入れることができますし、育てやすいハーブですので初心者さんにもおすすめです♪
お菓子作りに使う
レモンの香りがするハーブは、お菓子作りにも使うことができます。
私がお菓子作りにおすすめするのは、次の2つのハーブです!
クッキーやスコーン、シフォンケーキなどを作る際に、生地に紅茶の茶葉を混ぜることがありますよね。
それと同じように、細かくしたレモンバームやレモンマートルの葉っぱをお菓子の生地に混ぜることで、レモンの香りをプラスすることができますよ。
レモンそのものを使うとどうしても酸味が加わってしまうので、レモンの香りだけを加えたいときにおすすめな方法です。
ハーブはフレッシュなままでも、乾燥させてもどちらでも使うことができますよ。
また、摘み取ったレモンバームの葉っぱは、ミントのようにデザートの飾り付けにも使うことができますよ。
ケーキやジェラートなどにちょこんと添えるだけで見た目が華やかになりますので、ぜひ使ってみてくださいね。
精油を使って香りを楽しむ
レモンの香りがするハーブは、精油としても人気でアロマテラピーでよく用いられています。
私がおすすめするのは、次の3つのハーブの精油です!
どれも「レモンの香り」と表現されることが多いですが、香りを比べてみるとそれぞれ少しずつ違いがあります。レモンそのものの精油とも、異なる香りなんですよ。
私が香り比べをした際は、以下のように感じました。
- レモン精油: レモン果皮のビターな香り
- レモングラス精油: レモン+干し草の香り
- レモンマートル精油: レモネードのようにほんのり甘い香り
- レモンユーカリ精油: レモン+青々としたハーブらしい香り
レモン精油は、さわやかさの中に少し苦さを感じるような香りです。
香り比べをしたところ、「一番、レモンらしい香りだ!」と感じたのはレモンマートルの精油でした。レモンよりレモンらしいって、不思議ですよね。
私は、レモンユーカリが一番お気に入りです!
精油は自作するのが難しいので、専門店に足を運んでみることをおすすめします。
テスターがあるお店も多いので、お気に入りの香りを見つけてみてくださいね♪
虫除けスプレーを作る
レモンの香りがするハーブには虫除け効果があり、精油を用いて虫除けスプレーを作ることもできます。
私が虫除けにおすすめするのは、次の2つのハーブの精油です!
香りを楽しみながら虫除けをしたい場合や、市販されている虫除けスプレーを使うことに抵抗がある場合にはおすすめな方法ですよ。
これから、精油で作る虫除けスプレーの作り方をご紹介します。
精油は1種類でも、複数の種類をブレンドしてもどちらでも構いません。
レモン系ハーブ以外だと、ペパーミントやシトロネラ、ゼラニウム、ローズマリーなどがおすすめですよ。
スプレーを肌に直接噴射しない場合は、精油の量を増やしても良いです。肌が弱い場合は、精油の量を少なくして様子を見てくださいね。
スプレーボトルは必ず、アルコール対応のものを使用しましょう。
完成した虫除けスプレーは冷暗所で保管して、1~2週間ほどで使い切りましょう。
この他に、レモンの香りがするハーブの葉っぱを、お風呂に入れて入浴剤代わりにして楽しむという使い方もあります。
レモンバームのお風呂での使い方を紹介した記事がありますので、レモンの香りでバスタイムを楽しみたいときにどうぞ♪他のレモン系ハーブでもお試しいただけます!
レモンの香りがするハーブは、ハーブティーや料理、アロマテラピーに広く用いることができます。
お好みの香りや使い方を見つけて、生活の中に取り入れてみてくださいね。
まとめ
- レモンの香りがするハーブには、レモングラス、レモンバーム、レモンバーベナ、レモンマートル、レモンタイム、レモンユーカリなどの種類がある
- レモン系のハーブには、リラックス効果や虫除け効果を持つ「シトラール」という香り成分が含まれる
- ハーブティーや料理、アロマテラピーに広く用いることができる
今回は、レモンの香りがするハーブの種類をご紹介しました。
どれもレモンに似た香りがするという点は共通していますが、それぞれ特徴や使い方に違いがありましたね。
この記事が、あなたの気に入るハーブ探しの助けとなればうれしいです♪